2020 年 6 月 9 日 火曜日

クラック調査

コンクリート構造物は健全なものでも、年数が経過すれば
ある程度のひび割れは避けられません。
ひび割れは、多くの原因が複雑に絡んで生じます。
構造ひび割れ(せん断ひび割れ・曲げひび割れ)によるものか、
変形(不同沈下など)によるものか、乾燥収縮・劣化によるものかは
目視観察によりある程度の判断は可能です。
調査結果はクラックスケール・目視などにより、ひび割れ幅・長さを
立面図に記入します。
構造的に重要な影響を与えるようなひび割れが、多く観察された場合は
別途詳細な調査を行う必要があります。
鉄筋コンクリート構造物のひび割れは、鋼材の腐食による耐久性の低下、
水密性・気密性などの機能の低下、過大な変形や美観の低下などを
引き起こします。
【クラックの種類】
・ヘアークラック:髪の毛のような細く、短いひび割れの総称。
・乾燥クラック:モルタルなどの湿式工法による外壁材は、
        その乾燥過程で水分の蒸発などにより収縮が生じ、
        ひび割れが起こります。
        乾燥クラックは、そのひび割れ幅が狭いのが特徴です。
・構造クラック:建物の構造的欠陥、凍結と融解の繰り返し、建物の
        不同沈下などから発生するひび割れです。筋交い等の
        不足など構造的な欠陥から建物が大きく揺れたり、歪んで
        しまったりするため、その歪力が外壁材に働き、外壁材に
        ひび割れをもたらします。
・縁切りによるクラック:モルタルなど湿式工法の外壁材は一度に一面を仕上げます。
            途中で作業を中止したり、部分的にやり直したりしますと、
            新旧の塗り継ぎ面にひび割れが生じます。

弊社では、クラック調査も承っております。