2012 年 5 月 29 日 火曜日
耐震補強の種類
耐震補強の種類
<壁を増やして補強する>
壁を増やして補強する方法は、最も簡単で効果の大きい方法です。
耐震性に優れたコンクリートの壁をバランスよく配置することで
建物の耐震性能は大きく向上します。
しかしながら、壁を増やすことにより建物の使い勝手が悪くなることがあるため
他の工法と併用して使われます。
<鉄骨ブレースで補強する>
壁の代わりとなる方法で、壁を増やすことにより空間が遮られることを回避する
代替策として鉄骨ブレースが用いられます。
鉄骨ブレース廻りや増設・新設の耐震壁アンカー周辺に割裂防止の為に
スパイラル筋を配置することが推奨されています。
・スパイラル筋を設置することにより、無収縮モルタルやコンクリートの収縮による
ひび割れ防止と分散を図る
・スパイラル筋の設置により、補強接合部に高い反力が加わった時も
モルタルやコンクリートを拘束して、アンカーとスタッドジベルや壁筋への反力の伝道を
助けるなどの効果も期待できる。
<鉄板やカーボンファイバーで補強する>
柱や梁を補強することにより建物の粘りを増す方法です。
炭素繊維巻立工事などがあります。
<スリットを設ける>
スリットとは『すきま』のことです。
『すきま』を設けて粘り強さを増す方法もあります。
柱に壁がついているため、横方向の力が壁の無い部分に集中してしまい
柱が破壊されてしまう。
このような壊れ方を防ぐために柱と壁の間にウォールソーイング工法で
スリットを設け、柱から切り離すことがあります。
スリットは2~3㎝ほどの隙間で防水を考慮した目隠しがされます。