2014 年 5 月 26 日 月曜日
鉄筋腐食度 中性化試験【構造物の調査・診断】
コンクリートの中性化とは・・・・・
大気中の二酸化炭素(CO2)が
コンクリート内に侵入し、炭酸化反応を引き起こすことにより
本来アルカリ性である細孔溶液のphを下げる現象です。
中性化はコンクリート表面より進行し、鉄筋などの鋼材位置に達すると
不動体被膜を破壊します。これにより鋼材を腐食させ、
腐食生成物の堆積膨張によりコンクリートのひび割れ・剥離を引き起こし、
耐荷力など構造物の性能低下が生じます。
また、ひび割れが発生したコンクリートはさらにCO2の侵入を促すため
中性化によるコンクリート構造物の劣化、雨水等の侵入による鉄筋の腐食を
加速させることが知られています。そのほか、湿潤状態より乾燥状態の方が
一般的に中性化の進行は早いとされています。
-測定試験方法-
pH13強までのアルカリ性で赤紫色を呈する
フェノールフタレイン試薬を用いてコンクリートの中性化領域を
判断し表面からの中性化深さを測定します。
1)測定面の準備
コア供試体を圧縮試験機などを用いて割裂したあと、
割裂面に付着したコンクリートの小片や粉をハケや電気掃除機などで
あらかじめ除去します。
2)中性化深さの測定
測定面の準備終了後、直ちにフェノールフタレイン試薬を噴霧器で
液が滴らない程度に噴霧します。
※JIS A 1152 コンクリートの中性化深さ測定方法を参照