2015 年 1 月 16 日 金曜日

シュミットハンマー法【コンクリート強度推定試験】

シュミットハンマーとは
コンクリートの圧縮強度を測定するための機器であり、
これを用いた強度測定をシュミットハンマー法という
コンクリートに打撃を与え、返ってきた衝撃により強度を推定する
反発度法※の一つであり、構造物に損傷を与えずに検査が可能な
非破壊検査の手法である。

原理
強度の高いコンクリートはその内部が密実であり、
コンクリートの強度と硬度には相関性がみられる。

利点
・非破壊検査手法であり、構造物に損傷を与えることなく測定が可能
・機器が軽量であり、測定が簡便・容易に行える
・容易に多数の測定が行えることから、強度分布の測定が可能

欠点
・硬度から強度を推定する方法であり、他の測定方法に比べ
 精度はやや低い
・コンクリートの湿度や表面の粗さにより、測定結果が影響を受ける
・厚さの薄いコンクリートでは、正確な測定ができないことがある

上記の利点と欠点から
構造物を破壊せず簡便に試験を行えることは利点であるが
精度の面では、やや劣る手法である。
測定精度は±20%程度といわれている

※反発度法
コンクリート表面をリバウンドハンマーによって打撃し、
その反発硬度から圧縮強度を求める方法
適用対象物は、新設コンクリート構造物や既設コンクリート構造物の
強度推定に用いられる。
どのようなコンクリート構造物にも適用可能だが、
打撃力が逸散するような箇所や濡れている状態では、測定が困難になる。
測定機器によって異なるが、圧縮強度が10~60N/㎟のコンクリートが
適用可能な範囲とされている。