2011 年 5 月 30 日 月曜日

耐震診断【構造物の調査・診断】

耐震診断ページの最初の行に現行基準法以前と明記されている箇所があると思いますが、

現行基準法以前とは1981年以前に設立・竣工した建物のことです。

<現行基準法とは>

日本の建築物の耐震基準は過去の地震を教訓に何度も改定されています。

関東大震災(1923年)を契機に初めて耐震規定が設けられ

さらに新潟地震(1964年)、十勝沖地震(1968年)、宮城沖地震(1978年)などにより

部分的な改定が行われてきましたが、それぞれの地震被害の現象に対処するためには

耐震基準の根本的な見直しが必要となってきました。

その結果、1980年に建築基準法施工令の構造規定が大改定されて

翌年(1981年)に施行され、この新しい基準(新耐震設計法)が現在適応されている

現行の耐震基準となっています。

<新耐震設計法とは>

新基準では中規模地震(震度5程度)においては建物の水平変位量を仕上・設備に

損害を与えない程度(階高の1/200以下)にコントロールし、構造体を軽微な損傷に留めること、

また大規模地震(震度6程度)においては中規模地震の倍程度の変位は許容しますが、

建物の倒壊を防ぎ、圧死者を出さないことを目標としています。