2011 年 6 月 20 日 月曜日

耐震診断 調査項目その3【コンクリート中性化深さ試験】

-コンクリート中性化深さ試験-

コンクリートの中性化は、大気中の二酸化炭素(CO2)、酸性雨、排ガス、スモッグ、

塩分等の浸透・拡散によりコンクリートやモルタルなどの

アルカリ性が低下する現象を広義で中性化と呼んでいる。

コンクリート中の鋼材は強アルカリ性環境に置かれているため、

鋼材表面に不動態皮膜が生成し防錆された状態にあるが

中性化が進行し鋼材位置まで達すると鋼材表面のph低下により

不動態皮膜が破壊され始める。

これにより鋼材を腐食させ腐食生成物の堆積膨張により

コンクリートのひび割れ剥離を引き起こし、耐荷力など構造物の性能低下を生じる。

<測定方法>

フェノールフタレイン指示薬を噴霧し赤色反応を呈した後

コンクリート表面から無色領域の深さを実測する。

コアの割裂面の場合3~5点、円周面の場合で8点程度

ハツリ破断面では3~5点程度の位置で実測し、その平均値を中性化深さとする。