2011 年 10 月 3 日 月曜日

コンクリートコア圧縮強度試験【構造物の調査・診断】

―コンクリートコア圧縮強度試験-

コンクリートは圧縮方向の力に強い反面、引張方向の力には弱いので

鉄筋コンクリート構造では、圧縮力に主として抵抗するよう設計されます。

圧縮強度は、コンクリートにとって最も基本的かつ重要な力学的特性値で

コンクリートの強度といえば通常、圧縮強度を意味します。

コンクリートコアによる圧縮強度試験では、既存構造体中の各部分からコアドリルを用いて

円柱形のコア(テストピース)を採取、試験することにより、

構造物の強度・耐久性を確認することができます。

<テストピースの寸法>

テストピースは使用されたコンクリートの粗骨材(砂利・砕石)の

最大寸法の3倍以上の直径で抜き取り

高さは直径の1~2倍が必要になります。

1倍(直径と同じ高さ)以下の試料は使用できません。

<圧縮強度>

テストピースに圧縮力を載荷した際の最大荷重を求め、

その供試体の断面積で除して圧縮強度を算出します。

<その他の試験項目の実施>

静弾性係数や中性化深さ、コンクリート中に含まれる塩化物量などを

圧縮強度に用いるコアと同一の供試体を用いて測定することができます。