2012 年 3 月 5 日 月曜日
スパイラル筋【耐震補強工事】
スパイラル筋
スパイラル筋とは、鉄筋コンクリート造建物の骨組みなどに使われる鉄筋のひとつで
らせん状に巻かれた帯筋のことです。別名スパイラルフープともいいます。
帯筋とは、柱と梁がずれて壊れる『せん断破壊』という現象に抵抗するために
主筋に帯のように巻きつけるせん断補強用の鉄筋のことです。
通常の帯筋はひとつずつ主筋に巻きつけてフックで留めていきます。
スパイラル筋はグルグルと巻きつけるので、
通常の帯筋よりも主筋を拘束する力が強いと言われています。
またひとつひとつ帯筋を主筋に留めていく必要もないので、手間もかかりません。
【スパイラル筋を使用する目的】
その1.スパイラル筋(フープ筋・はしご筋も同様)を設置することにより
無収縮モルタルやコンクリートの収縮によるひび割れ防止と分散を図る
その2.割裂防止筋の設置により補強接合部に高い反力が加わったときも
モルタルやコンクリートを拘束して、アンカーとスタッドジベルや壁筋への反力の伝導を
助けるなどの効果も期待できることから
耐震補強工事の鉄骨ブレース廻りや耐震壁のアンカー周辺に
スパイラル筋を配置することが推奨されています。
【スパイラル筋の施工】
・鉄骨ブレース廻り
鉄骨ブレース設置完了後、
既存躯体と鉄骨ブレース間にアンカー筋とスタッドボルトを交互に繕うように配置
・RC増設・新設配置
既存躯体と増設、新設壁のアンカー筋周辺の接合部分に設置