コンクリート強度推定試験(シュミットハンマー法)【構造物の調査・診断】
強度推定調査のポイント
○乾燥した状態で測定する
コンクリート表面が濡れていたり湿っている場合と、
気乾状態で測定した場合とを比較すると
濡れていたり湿っている場合の方が反発度が小さくなる
※どうしても濡れているもしくは、湿っている箇所での測定が
避けらない場合・・・・・
国土交通省では次の方法で対処しています
・測定装置のマニュアルに補正方法が記載されている場合には
これに従う
・補正方法が定かでない場合は、以下の方法に従ってもよいものとする
1)測定位置が湿っており打撃の跡が黒点になる場合
測定された反発度に補正値『3』を加える
2)測定位置が濡れている場合
測定された反発度に補正値『5』を加える
○点検された測定装置を用いる
測定を行う前には、必ずテストアンビル(検定器)を打撃し、
テストハンマーが正しく調整されているかどうか確認する
・多数回打撃した後や長期間使用しなかった場合
バネの硬さや内部の摩擦等が変化し、正しい試験結果が得られなくなる
・2000回~3000回の打撃回数をメドに整備、検定
作動部の摩擦が大きくなるなどの症状がみられる場合がある
○測定は垂直にゆっくりと
測定の際は、内部のバネの力で一定の衝撃が加わるように
ゆっくりと操作する
勢いをつけて操作すると、反発度が実際よりも高く測定されることがある
○測定面に対して垂直に
特に上下方向の角度は注意する
操作は必ず両手で行う
○材齢28日から91日の間に測定
テストハンマーを用いた反発度の測定結果とコンクリート圧縮強度の関係は
コンクリートの材齢により変化すると考えられているが、必ずしも強度推定の精度が
向上するとは言えないため、材齢28日から91日の間で測定し
補正係数は用いないこととする
※材齢28日から91日の範囲外での測定が避けられない場合には
材齢9日以前の測定・・・・・実施しない
材齢10日の測定・・・・・・算出した推定強度の1.55倍
材齢20日の測定・・・・・・算出した推定強度の1.12倍
材齢92日以降の測定・・・・補正を行わない