2015 年 6 月 29 日 月曜日

生じやすい施工不良と防止策『コンクリート』

コンクリートを施工する上で生じやすい施工不良と防止策

コンクリートの施工不良
ジャンカ、空洞、表面気泡(あばた)、コールドジョイント等

○ジャンカとは・・・・
 コンクリートの打設不良が原因
 締固め不足やセメントと砂利の分離
 型枠下端からのセメントペースト漏れにより空洞ができ、強度が下がり脆くなっている状態
-防止策-
・コンクリート打設時に配慮した配筋計画
ワーカビリティ(※)が良好な配合設計
・材料が分離しないように打設⇒十分な締固め⇒叩き等で念入りな充填を実施
※ワーカビリティ
生コンの打ち込み作業のしやすさを表す用語
水分量の多さの他に、コンクリートの流動性、粘り、材料分離への抵抗性など
様々な要素が関係する

○表面気泡(あばた)とは
 型枠に接するコンクリート表面にコンクリート打込み時に巻き込んだ空気がなくならずに
 露出し、硬化してしまう状態
-防止策-
・コンクリート表面に気泡が残らないよう打ち込み速度や締固めの管理を行う
・表面気泡が予想される傾斜部型枠にあらかじめ空気孔を設置
・透水型枠、吸水型枠の使用

○コールドジョイントとは
 設計段階で考慮する打継ぎ目とは異なり、コンクリートの打重ねる時間の
 間隔を過ぎて打設した場合に、前後のコンクリートが一体化しない状態
-防止策-
・コンクリートを連続して打込むことが重要
・適切な打設計画
・練り混ぜから打設まで1.5時間から2.0時間以内
・先行打設コンクリートと後打ちコンクリートが一体になるように内部振動機を
 下層10㎝程度に挿入して、十分に締め固める

○ブリーディングとは
 コンクリート打設後に重い材料(石や砂、セメント)が下に沈み、
 軽い水が表面に上がってくる現象
-防止策-
・コンクリート配合の単位水量を少なくする
・水セメント比を小さくする
・軽い細骨材を使用する
・細かい細骨材を使用する
・打込み時の気温管理を適切に行う
・水分を吸収する性質の型枠材を使用する
・振動締固めを少なくする