2017 年 5 月 30 日 火曜日
コンクリートコアの圧縮強度試験
・コンクリート構造物からコアの抜き取り
コアドリルを用いて円柱形のコアを抜き取って採取します。
コンクリートの強度が低い場合、採取時にコア供試体が
損傷してしまう恐れがあるので注意が必要です。
コアの抜き取り位置は、コンクリートの打ち継ぎ面や型枠際、
鉄筋位置を避けるようにします。
・コア供試体の寸法
直径(d)は一般に粗骨材の最大寸法の3倍以下にならない寸法とします。
高さ(h)と直径との比(h/d)は、『1.90~2.10』とし、どのような場合にも
1.0以下にならないよう採取、整形します。
・圧縮強度
コア供試体に圧縮力を載荷した際の最大荷重を求め、その供試体の断面積で除して
圧縮強度を算出します。高さ(h)と直径(d)との比(h/d)が『1.90』より
小さい場合には、試験で得られた圧縮強度に補正係数を乗じて直径の2倍の高さをもつ
供試体の強度に換算した、補正圧縮強度を算出します。
圧縮強度試験に用いるコアと同一の供試体を用いて、静弾性係数や中性化深さ、
コンクリート中に含まれる塩化物量などをそくていすることができます。
【引用または関連規格】
JIS A 1107『コンクリートからのコアの採取方法及び圧縮強度試験方法』
JIS A 1108『コンクリートの圧縮強度試験方法』